新刊・古書店 henn books ヘンブックス は「小酒井不木」や「変格」をテーマにした、変格（ときどき本格）な新刊・古書店です。 「変格ミステリ作家クラブ」のメンバーでもあります。
大正から昭和初期の時代、日本には変格探偵小説という小説群があり、それは「本格ではない」つまり「謎解き以外」、いわゆる怪奇、幻想、猟奇、SF、冒険などの要素を含んだ探偵小説を表現したものでした。 そして、この「変格」の源流のひとりが愛知にいました。愛知県蟹江町の出身で、名古屋市にある鶴舞公園近くに住んでいた「小酒井不木」です。
“乱歩と不木－この二人の名は実際のところ、まさしく大正・昭和に跨がる探偵小説家の双璧として、当時の愛好者たちに受けとめられていた。” ⏤ 谷口基, 変格探偵小説入門 奇想の遺産. 東京:岩波書店;2013.
小酒井不木は、探偵小説家であり、医学者でした。その知識は、科学、文学を横断し、幅広く卓越したものといわれます。 しかし、今日では「小酒井不木」どころか「変格」という言葉もあまり知られていません。けれども、小説、映画、ドラマ、アニメ、ゲーム等にその精神は受け継がれています。 henn books ヘンブックス は「変格」を必要とする人に向けて、科学、文学を横断できる書店を目指しています。